骨密度検査
骨密度検査を知るにはまず、骨粗鬆症について学ばければならない。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版では
WHOでは「骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の以上を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である」と定義している。
このようにWHOは、骨粗鬆症は疾患であり、骨折を生じるに至る病的課程であり、骨折は結果として生じる合併症の一つであるとした。
その後米国立衛生研究所(NIH)におけるコンセンサス会議では骨粗鬆症の定義を
「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格系疾患」とした。
ここでの「骨強度」は骨密度と骨質の2つの要因からなり、骨密度は骨強度のほぼ70%を説明し、残りの30%程度は「骨質」により説明できるとした。
「骨質」と規定するものは、微細構造、骨代謝回転、微小骨折(マイクロクラック)、骨組織の石灰化度などである。
骨粗鬆症の診断基準
WHO
一般人口における骨密度値と骨折発生率との関連性に基づいた骨粗鬆症の診断カテゴリーとして
「正常、低骨量状態(骨減少)、骨粗鬆症、重度骨粗鬆症」を示した。
わが国
1996年 骨密度測定値を取り入れた骨粗鬆症の診断基準が作成された。
2000年 骨粗鬆症が骨折リスクを増大させ、脆弱性骨折のある例では骨折リスクが高いと言う事実を重視し、
脆弱性骨折のある場合とない場合の2つのカテゴリーにわけて基準を設けた。
具体的には脆弱性骨折のある例では骨密度が若年成人平均値(young adult mean:YAM)の80%未満、
脆弱性骨折にない例ではYAMの70%未満を骨粗鬆症とする診断基準を設けた。
2012年 脆弱性骨折の有無による2つのカテゴリーをもとに、既存骨折種による分類を追加し、
骨密度測定部位を原則として腰椎または大腿骨近位部とした。
骨折リスクを念頭においた基準となっている。
診断手順
骨評価
ダイジェスト版 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版
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- 作者: 友光達志,曽根照喜,福永仁夫,八重樫チヒロ
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