ぜるえるさんの部屋

日々の知識のメモROOM



はじめまして 診療放射線技師として仕事しています。
仕事上のメモ書き、生活上の知識など、まぁ忘れないように書いていこうと思います。
自分の知識が皆さんの役に立てれば幸いです。
また、誤字、脱字、知識の間違いなどあればご指摘いただければ幸いです。




コンテンツ


1.診療放射線技師のお仕事

2.生活の知識

3.ウェブページについて

4.ゲーム

5.ヱヴァンゲリオンについて

6.etc

骨密度検査

骨密度検査を知るにはまず、骨粗鬆症について学ばければならない。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版では

骨粗鬆症とは骨粗鬆症は骨折のリスクが増大した状態である。

WHOでは「骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の以上を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である」と定義している。
このようにWHOは、骨粗鬆症は疾患であり、骨折を生じるに至る病的課程であり、骨折は結果として生じる合併症の一つであるとした。

その後米国立衛生研究所(NIH)におけるコンセンサス会議では骨粗鬆症の定義を
「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格系疾患」とした。
ここでの「骨強度」は骨密度と骨質の2つの要因からなり、骨密度は骨強度のほぼ70%を説明し、残りの30%程度は「骨質」により説明できるとした。

「骨質」と規定するものは、微細構造、骨代謝回転、微小骨折(マイクロクラック)、骨組織の石灰化度などである。

骨粗鬆症の診断基準

WHO
一般人口における骨密度値と骨折発生率との関連性に基づいた骨粗鬆症の診断カテゴリーとして
「正常、低骨量状態(骨減少)、骨粗鬆症、重度骨粗鬆症」を示した。

わが国
1996年 骨密度測定値を取り入れた骨粗鬆症の診断基準が作成された。
2000年 骨粗鬆症が骨折リスクを増大させ、脆弱性骨折のある例では骨折リスクが高いと言う事実を重視し、
    脆弱性骨折のある場合とない場合の2つのカテゴリーにわけて基準を設けた。
    具体的には脆弱性骨折のある例では骨密度が若年成人平均値(young adult mean:YAM)の80%未満、
    脆弱性骨折にない例ではYAMの70%未満を骨粗鬆症とする診断基準を設けた。
2012年 脆弱性骨折の有無による2つのカテゴリーをもとに、既存骨折種による分類を追加し、
    骨密度測定部位を原則として腰椎または大腿骨近位部とした。
    骨折リスクを念頭においた基準となっている。
     
診断手順

骨評価


ダイジェスト版 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

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図説DXAによる骨量測定―腰椎と大腿骨近位部―

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小児股関節

小児股関節では

1.股関節伸展位

2.股関節開排位

の2つがメインとなると思います。


1.股関節伸展位

内旋位

2.股関節開排位

膝を90度屈曲
両大腿を中間位のまま最大外転
外側を撮影台(カセッテ)に着ける


生殖腺防護について

生殖腺防護によって、生殖腺の被ばく線量は低減できるが、卵巣の位置特定は困難。
また、股関節疾患では恥骨結合を含め骨盤領域全体の発育の観察も重要
生殖腺の被ばく線量は0.03mGy程度であり、重篤な遺伝的影響のリスクは0.04/10万出生
遺伝子の異常による先天性疾患の自然発生率より十分小さい
遺伝的影響が検出された放射線生物学の研究はあるが、ヒトでは確認されていない。

f:id:zeruelsan:20190831212522p:plain
図の出典
石井里枝.股関節撮影時の生殖腺防護の不必要性

股関節

1.正面撮影

2.軸位撮影

3.ラウエンシュタインⅠ法

4.ラウエンシュタインⅡ法

5.軸位撮影変法

6.False Profile(臼蓋機能評価)

7.小児股関節



トピック

⚫軸位撮影とラウエンシュタインの違いについて

ポイント

1.大腿骨頸部
軸位撮影の方が大腿骨頸部が広く描出
ラウエンシュタインでは大転子が頸部とかぶってあまり描出できない

2.大腿骨幹部
ラウエンシュタインの方が歪みが少ない

3.ポジショニング
ラウエンシュタインの方が遥かに楽。時短。

一般撮影

こちらでは一般撮影の撮影法について記述していきます。







⚫頭部

⚫胸郭

鎖骨

胸骨

肋骨

胸鎖関節

肩鎖関節

肩甲骨

⚫椎体・骨盤

頚椎

胸椎

腰椎

仙骨・尾骨

全脊椎

骨盤

⚫上肢

肩関節

上腕骨

肘関節

前腕骨

手関節

手根骨

手指骨


⚫下肢

股関節

大腿骨

膝関節

下腿骨

足関節

足部

⚫胸腹部

胸部

腹部



新・図説単純X線撮影法―撮影法と診断・読影のポイント

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放射線技術学シリーズ X線撮影技術学(改訂2版)

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フルカラーCGで学ぶ X線撮影のポジショニングとテクニック

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永久磁石について

永久磁石(オープン型)

永久磁石は1983年に日立、三洋が永久磁石システムの開発を開始。
1985年に装置の商品化を実現。

特徴

ランニングコストが安い
○漏洩磁場の範囲が小さくなる(低漏洩磁場)
○低騒音
○クローズドタイプより開放感がある
○interventional治療などへの対応がしやすい

○静磁場の磁力向きが体軸に垂直な方向
○ソレノイド受信コイル
○磁場が低いため磁化率、化学シフト、モーションアーチファクトの低減効果
○T1値の短縮効果

○重量が12~20t程度と重く、高い磁場を作るにはさらに重くなる
○磁場強度は温度に依存するため恒温装置が必要